第4位:椿三十朗
■あらすじ■
お家乗っ取りに暗躍する次席家老黒藤と、国許用人竹林の汚職を暴こうとする血気盛んな侍達。
そのリーダー格である井坂は、叔父の城代家老陸田に意見書を送るも破り捨てられ落胆する。
しかし、大目付の菊井は話を真剣に聞き入れるとして同士一堂を社殿に集め…。
用心棒の続編として制作された映画。
「織田裕二が出演していたのを見たので、黒澤明監督版にも興味を持った」
「この時期の黒澤明監督作品は甲乙つけがたいが、人に勧めたり入門編としてならこれ」
「人を切る時の迫力がすごい」
2007年にリメイク映画が公開されていましたね!
この映画は赤い椿の花が作品の象徴なのですが、モノクロ映画では普通に椿の花を映すと、明るいグレーになってしまう為黒色に塗って使用したそうです。
花びらを1枚1枚塗っていったのでしょうか・・・気が遠くなりそうですね。
「やだー!1枚足りないんだけど!どこよー!」なんて事もあったのではないでしょうか?
第3位:羅生門
■あらすじ■
時代は平安。世は長い戦乱と疫病の流行で、天災も人心も乱れ果ててしまっていた。
土砂降りの雨の中、荒れ果てた羅生門に一人の下人が雨宿りをしに行く。そこには既に二人の男が呆然として立っていた。一人は杣売り、一人は旅法師で、ある事件の参考人として検非違使からの帰りだった。呆然としている二人に何があったのかと下人が尋ねたところ、二人は奇妙な話を聞いたと下人に語りはじめた。その事件とは、山中で武士とその妻が山賊に襲われた事件だ。
武士は死亡しており、事件は検非違使によって吟味される事になった。しかし山賊と生き残った女性の言い分はくい違う。検非違使は霊媒師の口寄せによって武士の霊を呼び出すが、その言葉もまた、二人の言い分とは異なっていた…。
「子供の頃にみて衝撃があったから」
「国語の教科書に載っていたから気になった」
「悲しくて涙が出そうな作品ってこれでしょう」
「今でも記憶に残る作品である」
芥川龍之介の『藪の中』と『羅生門』を題材としているので、国語の授業で作品に触れ、映画を観るきっかけになったという方もいました。
この作品は黒澤監督が光にこだわりを持っているエピソードが多く、自然光を活かすために、林中での撮影は鏡で光を集めて役者に光をあてて撮影したり、当時はフィルムが熱に弱かった為、太陽を映す事はタブーとされていたのですが、太陽を映したとか。
この『羅生門』は日本映画として初めてヴェネツィア国際映画祭金獅子賞とアカデミー名誉賞を受賞した作品で、世界で日本映画が評価されるきっかけになったものなんですよ!