今回はウェブアンケートにて総勢9,632名に調査した<福井弁!意味が難しい福井県の方言ランキング>を発表します。福井県は県の中央あたりにある木ノ芽峠を境に、かつては越前と若狭、今では嶺北と嶺南と呼ばれる2つの地域に大別されています。嶺北と嶺南では話す言葉のイントネーションすら違うといわれていますが、そんな福井の方言の中でも特に「意味が難しい!」と驚く言葉をランキングにしました。
「うそうそ」な服って?「貯金」ではない「おちょきん」って何をすること?気になる方はさっそくランキングをチェック!
TOP10
- 1位いらちか(パンツのゴム) (1,204票)
- 2位うそうそ(薄汚れた状態、髪やヒゲが伸びっぱなしの状態) (1,080票)
- 3位おちょきん(正座) (1,051票)
- 4位おつくね(おにぎり) (874票)
- 5位こべんたま(おでこ、額) (704票)
- 6位どろくた(いたずらっ子、やんちゃ) (632票)
- 7位しなっと(いつの間にか、こっそり) (540票)
- 8位がぼる(雪などに足がはまる) (507票)
- 9位かぜねつ(風邪の時などにできる口内炎) (488票)
- 10位うらかしま(表裏が逆の状態) (486票)
ランキングの集計方法
調査方法:株式会社CMサイトがインターネットリサーチした<福井弁!意味が難しい福井県の方言ランキング>のアンケート結果を集計。
※有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)9,632名/調査日:2024年7月28日
第1位:いらちか(パンツのゴム)(1,204票)
- オノマトペ?
- 自分がイライラしていて切れそうだということと勘違いしそうですね
- 『おまえ、いらちか』は関西ではよく使いますが、パンツのゴムなんて意味は全くないです。なぜパンツの、さらにゴムなのか…(※編集部注:関西弁で『いらち』は『せっかち』の意)
- この四文字からは想像できない
語源は英語という説も!1位は「いらちか」(パンツのゴム)!
「いらちか」は福井県の方言で「布を巻いたゴム紐」、分かりやすく言えば「パンツのゴム」を意味します。単に「ゴム」や髪の毛をくくる「ゴム紐」のこととして方言を使っている方も。そもそも「パンツのゴム」に関しての方言があるという点でも驚きですね。語源は、英語で「伸縮自在の」を意味する「elastic」という説もあります!
第2位:うそうそ(薄汚れた状態、髪やヒゲが伸びっぱなしの状態)(1,080票)
- うそうそ?ホントに?のうそうそと思った
- 面白い表現
- 嘘つきの人を想像します
- どこの地域にも方言があって和みますね
この方言はほんとほんと!2位は「うそうそ」(薄汚れた状態、髪やヒゲが伸びっぱなしの状態)!
「うそうそ」は、福井県の方言では「薄汚れた状態」や「髪やヒゲが伸びっぱなしの状態」を意味します。「うそうその顔」は、「嘘をついた顔」ではなく「薄汚れた顔」という意味に。顔以外にも、「この服うそうそんなってる」=「この服、薄汚れてきてる」など、服や布などに対しても使われます!
第3位:おちょきん(正座)(1,051票)
- これ、言われても想像つかない
- 貯金をすることかと思ってしまった
- チョッキン(切る・カットする)とか…郵便局へ貯金するとか…間違えそう!
- 響きが可愛い
貯金をすることではありません!3位は「おちょきん」(正座)!
「おちょきん」と聞くと、「貯金」を丁寧に言った言葉なのかと思ってしまいますね。福井県の方言では「正座」を意味します。「ちゃんとおちょきんしなさい」は「ちゃんと正座しなさい」という意味になります。ちなみに「ちょきんとする」だと、「行儀よくする」という意味の方言になります。こちらは、ハサミで何かを切ることを言っているようにも思えますね!
第4位:おつくね(おにぎり)(874票)
4位は「おつくね」(おにぎり)!
- 焼き鳥のつくねと間違える
- おでんと勘違いしそう
- 関西で刺し身の事をおつくりというのと間違えそうです
- 災害ボランティアに行った時に耳にしました
「おつくね」は福井県福井市東郷地区の方言では「おにぎり」を意味します。漢字で書くと、「こねる」という意味の「捏」に「御」をつけた「御捏」に。東郷地区では「東郷街道 おつくね祭」を毎年夏に開催。「おつくね(おむすび)無料配布」を行っているんだそうですよ。(2024年は8月10日、8月11日開催)
第5位:こべんたま(おでこ、額)(704票)
5位は「こべんたま」(おでこ、額)!
- 5円玉?
- どうしてこういう言葉になるのか知りたい
- 言いづらい感じがする
- 何かかわいい
「こべんたま」は福井県民以外には、意味の想像もなかなか難しい言葉。投票者の中には、発音が似ているので「5円玉」を想起する方もいました。実は福井県の方言で「おでこ」、「額」のことを意味します。おでこをぶつけてしまった時は「こべんたまぶつけた」と言います!
第6位:どろくた(いたずらっ子、やんちゃ)(632票)
6位は「どろくた」(いたずらっ子、やんちゃ)!
- 初耳では理解するの無理
- 意味が結びつかず驚きました
- 方言は面白いね~
「どろくた」という響きから想像すると、農作業に使う「トラクター」や、垢ぬけていないという意味の「どろくさい」が思い浮かぶかもしれません。福井県の方言では「いたずらっ子」、「やんちゃ」を意味し、他には滋賀県の一部でも使われています。意味を知ってから方言を聞くと、「どろくた」が泥だらけになって遊ぶ様子が思い浮かびますね!
第7位:しなっと(いつの間にか、こっそり)(540票)
7位は「しなっと」(いつの間にか、こっそり)!
- しなやかだと思いました
- しなびた何かかと思った
- 可愛い言い方
「しなっと練習して、一等賞になった」と聞くと、どんな練習なのかいろいろ想像してしまいますね。柔軟性を伸ばして「しなやかな」身体を作るのか、「しなびた」植物のようにくたびれるまで練習したのか…などなど。実は福井県の方言では「いつの間にか」や「こっそり」といった意味で使われています。音を伸ばして「しなーっと」と使う場合も!
第8位:がぼる(雪などに足がはまる)(507票)
8位は「がぼる」(雪などに足がはまる)!
- 方言は難しい
- 雪国ならではの方言だな
- すばらしい表現
「がぼる」は福井県の方言で「雪や土などに足がはまる」を意味します。「ごぼる」や「がぶる」と言う地域も。福井県の雪質は水分量が多いため、雪に足がはまると、泥にはまった時のように抜けるのに力がいります。方言を知らないと、何のことを言っているのかの想像もつかない言葉ですが、一度意味を知ってから方言を聞くと、「雪や土などに足がはまる」状態をよく表している、分かりやすい言葉に感じますね!
第9位:かぜねつ(風邪の時などにできる口内炎)(488票)
9位は「かぜねつ」(風邪の時などにできる口内炎)!
- 普通に風邪をひいたんだと思います
- 発熱の事かと思った
- 絶対風邪の時に出る熱のことだと思う
- 『風邪で熱が出た』と思うけどね
「かぜねつ」は、言葉通りに考えると風邪をひいて熱が出ることだと思ってしまいますね。しかし「かぜねつができてご飯が食べにくい」と言われたら、戸惑ってしまうのではないでしょうか。「かぜねつ」は福井県の方言では「口内炎」や、口角が赤くはれたり亀裂が入る「口角炎」のことを意味します。一説には風邪をひいて熱が出た際にができやすいことから、総じて「かぜねつ」と言われているのだとか。
第10位:うらかしま(表裏が逆の状態)(486票)
10位は「うらかしま」(表裏が逆の状態)!
- 何となくわかるが難しいです
- うらやましいと勘違いする
- これ、友人が話してた時があって『うらやましい』と言っているのかと思ったけど意味が通じなかったね
福井県で「そのTシャツうらかしま」と言われたら、「そのTシャツうらやましい」…という意味ではありません!福井県の方言で「表裏が逆の状態」という意味です。もし「うらかしま」と言われたら、「そんなにこのTシャツイケてるかな?」なんて悦に入らずに服を逆に着ていないかすぐに確認しましょう!
福井弁!意味が難しい福井県の方言ランキングベスト10
以上、全年代の男女(性別回答しないを含む)9,632名が選んだ<福井弁!意味が難しい福井県の方言ランキング>でした。
有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)9,632名
調査日:2024年7月28日