方言=地元だけで使われる言葉、つまりその地方以外の方には「?」っていう言葉が多いわけですけど、沖縄の言葉って「?????」ってくらいに聞き慣れない言葉が多いですよね。
ウチナーグチと言われる琉球時代からの古い言葉は標準語からかけ離れた興味深い言葉がたくさん。意味のわかりづらい沖縄言葉のランキング、魅力的な言葉が集まりましたよ!
TOP20一覧
- 1位にふぇーでーびる、みーふぁいゆー(ありがとうございます) (1,868票)
- 2位わっさいびーん(ごめんなさい) (834票)
- 3位いんとぅまやー(直訳で犬と猫。犬猿の仲の意味) (751票)
- 4位もらう(あげる) (542票)
- 5位やー、うんじゅ(あなた) (473票)
- 6位ちむどんどん(胸がドキドキ) (459票)
- 7位いきがー/いなぐー(彼氏/彼女) (441票)
- 8位がちまやー(食いしん坊) (436票)
- 9位じょーぐー(大好物) (431票)
- 10位あふぁい(味や色が薄い) (396票)
- 11位なんくるないさー(くじけずに正しい道で努力すれば、いつか良い日が来る) (390票)
- 12位にーぶい、にーぶいかーぶい(眠たい) (387票)
- 13位わじわじー(イライラ、ムカムカ) (368票)
- 14位むる(みんな、全部) (346票)
- 15位あんまー/すー(お母さん/お父さん) (333票)
- 16位まーさん(美味しい) (329票)
- 17位●●しましょうね(私は●●します) (327票)
- 18位うーまくー(やんちゃ、わんぱく) (326票)
- 19位今から来るよ(今から行くよ) (306票)
- 20位じんとよー(本当だよ) (305票)
ランキングの集計方法
調査方法:株式会社CMサイトがインターネットリサーチした<意味がわかりづらい沖縄の言葉・方言ランキング>のアンケート結果を集計。
※有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)13,361名/調査日:2021年6月4日
第1位:にふぇーでーびる、みーふぁいゆー(ありがとうございます)(1,868票)
- 英語のようなきいたことのない言語。でも柔らかくて好きになりそう
- イントネーションが気になる
- 九州に住んでいるので大体の意味は分かりますよ(笑)
- ケンミンSHOWでも見たけど、ほとんどわからない!でも大事にしたいよね
標準語からは想像できない異次元ワード!1位はにふぇーでーびる、みーふぁいゆー(ありがとうございます)!
2位の「ごめんなさい」に1,000票差をつけて圧倒的第1位に選ばれたのは「ありがとう」!
選んでいただいた皆さんホントありがとうございます!っていうか、「ごめんなさい」「ありがとう」っていう超日常ワードが、標準語からは想像できない異次元ワードになっていて、圧巻のワンツーフィニッシュって感じですね。
ちなみに、にふぇーでーびるは沖縄本島を中心とした方言、みーふぁいゆーは石垣島など八重山地方の方言。このランキングをご覧になったみなさん、せっかくなのでこの言葉だけでも覚えておいてください!
第2位:わっさいびーん(ごめんなさい)(834票)
- 地元の人たちが使っているの聞いたことがあります
- これで謝られてもキョトンとしてしまいそう
- わからない言葉がたくさんありましたが、これを覚えておけばトラブルにならないかも
あーいとぅいまてーんじゃなくて!2位はわっさいびーん(ごめんなさい)!
沖縄の言葉で謝るときに使われるのが「わっさいびーん」。
ごめんね!とか、すまない!みたいなちょっと軽い感じの謝罪で使われる言葉だそうです。あーいとぅいまてーん(©ですよ。さん)を彷彿とさせるリズミカルな謝罪ワード。
そして、より丁寧なごめんなさいは「わっさいびーたん」。みなさんわかりましたか?「た」が入るか入らないかで、謝罪の丁寧度が変わっちゃうんですよ。こんな微差を心得てこそ沖縄人になれるんですね。
第3位:いんとぅまやー(直訳で犬と猫。犬猿の仲の意味)(751票)
- ほとんど分からないけど、これはかなり上級レベル
- 沖縄の方言は難しいね。その中でもこれは結び付かない。美味しいものかと思った
- 犬猿の仲という意味の方言があることに驚いた
ハブとマングースじゃなくて!3位はいんとぅまやー(直訳で犬と猫。犬猿の仲の意味)!
「いん」は犬、「まやー」は猫(8位「がちまやー」のまやーと同じ)、つまり犬と猫っていうのが文字通りの意味なんですけど、転じて仲が悪いことを表した沖縄の方言が「いんとぅまやー」です。
仲が悪い動物といえば、犬猿の仲でおなじみの犬と猿ですが、沖縄では犬と猫なんですね。沖縄には野生の猿がいないらしいので、犬猿の仲っていう例えにピンと来なかったんでしょうか。沖縄といえば、ハブとマングースも仲が悪そうなんですけどね。
第4位:もらう(あげる)(542票)
- 対義語だよね?
- どっちなんだ?!
- 標準語と逆だから慣れるまで大変そう
県外者は絶対に戸惑うやつですねコレ!4位はもらう(あげる)!
古くからのウチナーグチではないのですが、沖縄独特の言い回しとして県外の方を戸惑わせる方言がこれ。標準語的な感覚の全く逆視点で使われる「もらう」です。「これ、もらうね」が「これ、あげるね」を意味しているわけですが、慣れていないとすぐには脳内変換ができないですね。そう言えば19位に「今から来るよ」っていうのもありました。実際には「今から行くよ」ってことを言いたいわけですが、逆ベクトルの言葉で表現する同じような事例ですね。
第5位:やー、うんじゅ(あなた)(473票)
- あなたの意味でなく、そうですとかの意味かと思った
- YOUだと思えば伝わってくるかも!?
- 沖縄の言葉は難しい
沖縄の言語文化の豊かさが表れています!5位はやー、うんじゅ(あなた)!
英語で「you」にあたる沖縄の言葉がこの2つの単語です。「やー」はフランクに話せる相手に対して使う言葉。実際には「いゃー」に近い発音で、「家」を指す「やー」という言葉と微妙に区別されるそうです。一方で「うんじゅ」は目上の人に対して使う「あなた」です。それぞれ複数形もあって「やー」の場合は「いったー」、「うんじゅ」の複数形は「うんじゅたー」。言葉の豊かさは文化の豊かさを示すって言われますが、沖縄の豊かな言語文化が感じられますね。
第6位:ちむどんどん(胸がドキドキ)(459票)
- 次の朝ドラの名前だ!
- 今では沖縄語もメジャーになってきたけど、教えてもらわなきゃわからない
- 心拍音がどんどんする感じかな!
最初の2文字がこの言葉の肝です!6位はちむどんどん(胸がドキドキ)!
「ちむ」というのは「肝(きも)」を語源とする沖縄の言葉で、「心」や「胸」っていう意味合いでよく使われます。有名な沖縄民謡『てぃんさぐぬ花』でも「親ぬゆしぐとぅや 肝(ちむ)に染みり」=親の言うことは心に染めなさい、って歌われていますね。「ちむどんどんする」は「胸がドキドキする」という意味。とてもかわいらしい方言です。「ちむわさわさーする」という似た表現もあって、こちらは「落ち着かない、ソワソワする」という意味。なるほど。
第7位:いきがー/いなぐー(彼氏/彼女)(441票)
- これはさっぱりわからない
- 私のいきがーになって!とか言うのかな?
- やわらかくていいね
性別だけでなくステディな関係も表す言葉!7位はいきがー/いなぐー(彼氏/彼女)!
「いきがー」(「いきが」と表記する場合もあり)は一人の男性を指す沖縄の方言。複数の男性は「いきがんちゃー」と言うそうです。対して「いなぐー」(「いなぐ」と表記する場合もあり)は一人の女性。女性の複数形は「いなぐんちゃー」です。「おなご」が変化して「いなぐ」になったとも言われています。いずれも単に「男/女」という性別を表すだけでなく、ステディな彼氏(=いきがー)、彼女(いなぐー)という意味合いで使われることも多いようですね。
第8位:がちまやー(食いしん坊)(436票)
- 早口で言われたら尚更わからなさそう
- ○○やー、っていうのはよく耳にするような
- 沖縄のごはん、おいしいですもんね
きっとたくましくて頼もしい人!8位はがちまやー(食いしん坊)!
さらに食べ物関連の沖縄言葉が続きます!たくさん食べちゃう食いしん坊さんのことを指して「がちまやー」。そもそも沖縄って1人前のボリュームが他の地域よりも大きめだったりしますから、がちまやーさんの食べっぷりって、なかなかのモノなんでしょうね。この言葉の語源ですが、「がち」はなんでもむさぼり食べてしまう「餓鬼」、「まやー」は沖縄で「猫」を指すそうで、「餓鬼猫」っていう意味があるようです。なんだかおどろおどろしい感じもしますが、元気いっぱいたくさん食べる人のことなのでご安心を。
第9位:じょーぐー(大好物)(431票)
- 聞いたことがない言葉
- 沖縄の飲食店で使ってみたい
- good!みたい
好きな食べ物は人それぞれです!9位はじょーぐー(大好物)!
10位に続いて食べ物関連の沖縄言葉。「じょーぐー」とは好物の食べ物を指す言葉です。ちなみに、お酒が好きな人のことを「さき(酒)じょーぐー」、沖縄そばが好きな人のことを「そばじょーぐー」、アイスクリームが好きな人は「アイスクリームじょーぐー」と言ったりするそうで、「じょーぐー」単体で好物を表すよりも、「●●が大好きな人=●●じょーぐー」という使われ方が多いようですね。みなさんは何じょーぐーですか?
第10位:あふぁい(味や色が薄い)(396票)
- やわらかい感じだな~
- もしかして淡い…から来てる?
- ふわっとしてる
濃いめ文化で味が物足りないときに!10位はあふぁい(味や色が薄い)!
沖縄の暑い気候を乗り切るためにも、沖縄料理の味付けはしっかりとしているものが多いですよね。ラフテーやテビチなどリッチな脂と濃いめの味付けがひとつの特徴で、そんなしっかり味付けについて「味くーたー」という言葉もあるようです。それに対して、ちょっと味付けが足りていないときに使われるのが「あふぁい」。不味いというニュアンスはないようですが「あふぁいから醤油を足して」のように使われる言葉です。
第11位:なんくるないさー(くじけずに正しい道で努力すれば、いつか良い日が来る)(390票)
「なんとかなるさ」と似た言い回しなので、放っておいてもなんとかなるから焦らずに…みたいな適当感がある言葉と誤解されがちですが、そもそもは「まくとぅそーけーなんくるないさ」という定型句的な表現の一部なんだそうです。<誠のことをしていれば(まくとぅそーけー)、なんとかなるよ>という意味合いだそうでして、「しっかりと努力していれば自然とうまくいく」という教訓的な表現なんですね。沖縄ののんびり感を表したわけではなく、とても含蓄のある言葉。
第12位:にーぶい、にーぶいかーぶい(眠たい)(387票)
沖縄の言葉で「眠い」を表しているのが「にーぶい」。確かにあまりシャキッと鋭いイメージの言葉ではないですね。最初は「にーぶい」=「眠い」ってなかなかピンと来ないんですけど、一度聞いたら記憶に残りそうなちょっとユーモラスな沖縄言葉。「にーぶいかーぶい」って使われたりするそうですが、この「かーぶい」って特に意味がないそうなんです。「にーぶい」に似た語感の言葉として語呂合わせ的に組み合わされたのが「かーぶい」の由来だそうで、そんなところも合わせてかわいらしい沖縄の方言です。
第13位:わじわじー(イライラ、ムカムカ)(368票)
わじわじーって、語感がかわいくてなんだか楽しそうな響きの言葉ですが、実際には「イライラ・ムカムカ・怒っている様子」を表していて、どちらかと言えばネガティブな感情を表した言葉なんですね。「わじわじーする」でイライラする、ムカムカするという意味で、とっても怒っているときは「しに(とても)」を付けて、「しにわじわじーする」となるそうです。どこかむず痒いのかなーって感じですが、実はハラワタ煮えくり返ってたりするんですね。
第14位:むる(みんな、全部)(346票)
沖縄の方言で「全て・みんな・全部」の意味を持つのが「むる」。英語の「all」にあたる言葉が沖縄では「むる」なんですね。これはもう教えてもらわなければ、ほとんどわからないのではないでしょうか。ただ「諸(もろ)」が語源で「むる」に変化したと聞くと、なんとなくイメージできるかも。沖縄弁には、今はもうあまり日常会話で聞かれることがほとんどなくなってきた言葉も多いそうですが、この「むる」は今でも比較的よく使われる言葉だそうです。
第15位:あんまー/すー(お母さん/お父さん)(333票)
沖縄の方言でお母さんを指す「あんまー」という言葉。かりゆし58の『アンマー』や、BEGINの『アンマー我慢のオリオンビール』などで歌われているのでご存じの方もおられるのではないでしょうか。たくましくて家族思いでいつも元気な沖縄のお母さん像が思い浮かびます。一方で、あんまー(お母さん)、おじー(おじいちゃん)、おばー(おばあちゃん」に対して、ちょっと影が薄いのが「すー」、つまりお父さんです。お父さんのことを「すー」と呼ぶ方が減ってきているそうですが、大切に残しておきたい方言ですね。
第16位:まーさん(美味しい)(329票)
もともとは「おいしいもの」という意味を持つ沖縄の言葉。語尾の「さん」には、豊かな自然から得られた食材や料理を作ってくれた方に対する感謝の気持ちが込められているとも言われています。とってもおいしいときには「まーさんどぉ」という活用形も使われるそうですよ。沖縄を訪れておいしいお料理をいただいたときに、この言葉を思い出しつつ、感謝の気持ちをもって味わいたいですね。
第17位:●●しましょうね(私は●●します)(327票)
標準語感覚では「一緒に」●●しましょう、という相手へのお誘いのように聞こえるわけですが、沖縄では「私が」●●します!という自分の意志を示す表現なんですね。沖縄県外から来られた方が戸惑う言葉として挙げられることも多いようです。「ごはんに行きましょうね」って言われたら、誘われたと思っちゃいますよね。でも単に「私、ごはん行きます」っていうことが言いたいだけ。ちなみに「●●しましょうね」の発音は、「し」にアクセントです!
第18位:うーまくー(やんちゃ、わんぱく)(326票)
やんちゃ、わんぱく、いたずら好き、きかん坊な子どもを指して使われる沖縄の言葉が「うーまくー」。元気が有り余っている子どもたちに手を焼きながらも、大人たちの大きな愛情が込められている素敵な言葉ですね。ちなみに「君の子どもとってもやんちゃだね」をウチナーグチで表すと「やーのわらばーしにうーまくーやっさー」。言葉に宿る豊かな文化が伝わってくるようですね。
第19位:今から来るよ(今から行くよ)(306票)
ウチナーグチと言われる沖縄の古くからの方言ではないんですけど、沖縄独特の言葉づかいとしてよく取り上げられるのがこの表現。「来る」が「行く」を表しているのがなぜなのか、明確な理由はわからないそうです。みんなが使っている表現でいつの間にか生活に根付いてしまった言葉。逆パターンとして「私の家に遊びに来てね」も「私の家に遊びに行ってね」ってなっちゃうそうです。沖縄ネイティブではない人にとっては慣れるまで脳内変換でまごまごしてしまいそう。
第20位:じんとよー(本当だよ)(305票)
沖縄民謡に「娘ジントヨー」っていう曲がありまして、若い娘さんが琉球の自然や大切な人に対する思いを歌った素敵な曲なんです。「ジントヨー、ジントヨー」って繰り返されるフレーズがとっても耳に心地よくって、方言なんですけどなんとなくその思いが伝わってくる感じがしちゃうんですよね。「ホントだよ、ホントに好きなんだよ」っていうピュアな思いが、喜びに溢れているようで、それでいて愛する人に対する切ない思いも感じられて名曲です!
意味がわかりづらい沖縄の言葉・方言ランキングTOP20!
ウチナーグチと言われる沖縄で古くから伝わる言葉。若い人の間では使われないことも多くなってきているそうですが大切な文化として長く残しておいてほしいですね。
以上、10~60代の男女(性別回答しないを含む)13,361名が選んだ「意味がわかりづらい沖縄の言葉・方言ランキング」でした。あなたが思う意味のわかるづらい言葉はランクインしていましたか?
有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)13,361名
調査日:2021年6月4日