今回はウェブアンケートにて総勢9,676名に調査した<今と昔でちがう「理科の学習」びっくりランキング>を発表します。さっそくランキングをチェック!
TOP10
- 1位アルコールランプは使用しなくなった (1,896票)
- 2位カエルの解剖の代わりにイカの解剖をするようになった (1,218票)
- 3位冥王星が惑星から外れた (957票)
- 4位富士山は活火山の扱いになった (775票)
- 5位優性・劣性遺伝は顕性・潜性に言い換えている (749票)
- 6位SDGsの項目が追加された (712票)
- 7位哺乳類までの進化の過程の認識が変わった (562票)
- 8位「化合」という語句を使わなくなった (479票)
- 9位「希ガス」から「貴ガス」表記になった (477票)
- 10位「ダニエル電池」が登場した (463票)
ランキングの集計方法
調査方法:株式会社CMサイトがインターネットリサーチした<今と昔でちがう「理科の学習」びっくりランキング>のアンケート結果を集計。
※有効回答者数:30代以上の男女(性別回答しないを含む)9,676名/調査日:2023年3月31日
第1位:アルコールランプは使用しなくなった(1,896票)
某番組で最近登場したアルコールランプ。実は、理科の授業では見る機会が減っています。それにはこんな事情があったのです。>https://t.co/6hGFjxspZB
「アルコールランプが理科の授業から消える?!」(科学コミュニケーターブログ) pic.twitter.com/mKq4WM5Nq7— 日本科学未来館 (@miraikan) October 18, 2017
- ずっと残っていくものだと思ってた!
- そうなんだ。確かに扱い方によっては危険かもしれないね
- 小学生の時は当たり前に使用していたから驚いた
実験の定番アイテムだったのに…!1位は「アルコールランプは使用しなくなった」!
昔は理科の実験に欠かせなかったアルコールランプ。小学校高学年になると、アルコールランプを用いて物質の状態変化や燃焼を学びました。その使い方もよく試験に出ていましたが、「倒れやすい」「点火と火の調節が難しい」などの理由から使われなくなっているとか。現在は実験用のガスコンロが使われていて、ボンベが熱くなったら自動で火が消えるなど安全に配慮された設計になっているそうです。
第2位:カエルの解剖の代わりにイカの解剖をするようになった(1,218票)
- 解剖のあと、食べるのかな
- 内臓の位置が違うけど、そういうものなのか
- むしろイカの解剖をやってみたい。おもしろそう
無脊椎動物の学習!2位は「カエルの解剖の代わりにイカの解剖をするようになった」!
昔の理科の授業では一般的でインパクトがあった「カエルの解剖」。カエルの足に電流を流し、筋肉の動きを観察した人も多いのではないでしょうか。しかし、現在では準備や後片づけに手間がかかることや動物愛護の観点から解剖は行わないことが多いそう。ですが、2010年代の教科書に「無脊椎動物」の項目が復活した影響で「イカの解剖」をすることも増えているそうです。イカなら調達も簡単で、終わったあと食べられますもんね…!
第3位:冥王星が惑星から外れた(957票)
- 準惑星という言葉を初めて聞いた
- 宇宙天文学は時事変化するものですね
- これは話題になってましたね。『水金地火木土天海冥』じゃなくなったんですねぇ
太陽系の惑星は「海」まで!3位は「冥王星が惑星から外れた」!
太陽系の惑星の覚え文句といえば、「水・金・地・火・木・土・天・海・冥」と習った人も多いかもしれませんが、今は「海」まで。2006年から冥王星は惑星の仲間から外されています。国際会議で「太陽の周りを回っていること」「重力が強く丸い形をしていること」「周りに同じような天体が存在しないこと」などの定義が決まり、冥王星はこれを満たさなかったそう。そこで現在の教科書では、冥王星は太陽系の外側を回る「太陽系外縁天体」として扱われています。
第4位:富士山は活火山の扱いになった(775票)
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サイエンスZERO「富士山 噴火の歴史を読み解け」
#富士山 は過去5600年間におよそ180回も噴火を繰り返してきた活火山。2021年、17年ぶりに富士山噴火のハザードマップが改定された。富士山噴火研究の最前線に迫る。配信は⇒https://t.co/Z2KFrwgHh0
#サイエンスZERO pic.twitter.com/M4exVp86y0— NHKアーカイブス (@nhk_archives) June 15, 2022
4位は「富士山は活火山の扱いになった」!
日本最高峰の富士山。現在は徐々に活火山としての認知が広まってきていますが、昔の教科書では「休火山」と記されていたそう。活火山の扱いに変わったのは、2003年に活火山の定義が変更されたから。2003年以前の活火山の定義は「活発な噴火活動があり、過去およそ2000年以内に噴火した火山」。それに対して、2003年以降は「おおむね過去1万年以内に噴火した火山」とされました。定義がなんと8000年近く変わったんですね!
第5位:優性・劣性遺伝は顕性・潜性に言い換えている(749票)
「つるつる」と「しわしわ」
中学理科、2021年から遺伝用語「優性・劣性」が「顕性・潜性」に “劣性遺伝”は間違いになる? 文科省に聞いた https://t.co/sq2IfPAR2q @itm_nlabより pic.twitter.com/gfogLTC8ZA
— ねとらぼ (@itm_nlab) April 19, 2021
5位は「優性・劣性遺伝は顕性・潜性に言い換えている」!
メンデルがエンドウの実験から発見した遺伝の法則。優性遺伝・劣性遺伝という用語も習いましたね。ところが近年の教科書では、この用語が「顕性遺伝・潜性遺伝」と言い換えられているそう。理由は、遺伝子に優劣があるという誤解を与えないためなのだとか。漢字は少々難しくなったものの、「子に現れやすい形質」「子に現れにくい形質」という本来の意味は理解しやすくなったかもしれませんね。
第6位:SDGsの項目が追加された(712票)
【☆SDGs×学校教育☆】
来年度以降,改定された学習指導要領の下,小学校から順次, #SDGs が本格的に授業で取り上げられます????
写真は小学校向け教科書展示会から抜粋。????
今後,SDGsを学校で学んだ学生達が層になって出てきます。
我々大人や企業も,今後「SDGs知らない」とは言えなくなりますよ~???? pic.twitter.com/MvCyneNFFf— 外務省✕SDGs (@SDGs_MOFA_JAPAN) July 8, 2019
6位は「SDGsの項目が追加された」!
SDGs(エス・ディー・ジーズ)は、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。令和3年に主要5教科すべての教科書に、SDGsの項目が追加されました。
第7位:哺乳類までの進化の過程の認識が変わった(562票)
7位は「哺乳類までの進化の過程の認識が変わった」!
両生類から分かれた哺乳類と爬虫類がそれぞれ進化し、爬虫類から進化したのが鳥類という説が有力になったため。「哺乳類のルーツは両生類」が新常識となりました。
第8位:「化合」という語句を使わなくなった(479票)
8位は「『化合』という語句を使わなくなった」!
化学変化の表現の正確性に欠けるとされ、ほとんど使わなくなりました。
第9位:「希ガス」から「貴ガス」表記になった(477票)
9位は「『希ガス』から『貴ガス』表記になった」!
平成28年版教科書から、国際的にも一般的な呼び方とされる「貴ガス」の表記に変更されました。
第10位:「ダニエル電池」が登場した(463票)
10位は「『ダニエル電池』が登場した」!
令和3年度より、粒子領域(化学)の電池の内容が一新されました。
今と昔でちがう「理科の学習」びっくりランキング
以上、30代以上の男女(性別回答しないを含む)9,676名が選んだ<今と昔でちがう「理科の学習」びっくりランキング>でした!
有効回答者数:30代以上の男女(性別回答しないを含む)9,676名
調査日:2023年3月31日