今回はウェブアンケートにて総勢9,649名に調査した<地域によって意味が違う面白い方言ランキング>を発表します。カラオケを歌っていて「もげた」って何?「ほっこりする」と言っているから和んでいるのかと思いきや…?!方言の意味が気になる方はさっそくランキングをチェック!
TOP10
- 1位じゃんぼ/髪の毛(青森など)、葬式(茨城、栃木など) (1,189票)
- 2位ほっこりする/疲れる、うんざりする(滋賀、福井など) (1,144票)
- 3位しね/かたい(青森など)、嚙み切れない(秋田など)、しなさい(岡山など) (928票)
- 4位こわい/濃い(長野など)、恥ずかしい(岐阜など)、だるい(北海道など) (684票)
- 5位えらい/つらい、だるい(愛知、長野、岐阜など)、とても(東海、関西など)、疲れた(関西など) (665票)
- 6位よして/仲間に入れて(大阪など) (628票)
- 7位にえた/青あざができた(和歌山など) (621票)
- 8位もげる/音程が外れる(岡山など) (571票)
- 9位まがる/邪魔になる(徳島など)、触る(愛媛など) (530票)
- 10位せこい/疲れる、つらい、苦しい(徳島など) (514票)
ランキングの集計方法
調査方法:株式会社CMサイトがインターネットリサーチした<地域によって意味が違う面白い方言ランキング>のアンケート結果を集計。
※有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)9,649名/調査日:2024年10月31日
第1位:じゃんぼ/髪の毛(青森など)、葬式(茨城、栃木など)(1,189票)
- まさか想像がつかんわ。西日本の方言なら大抵わかるんやけどね…
- 髪の毛が『じゃんぼ』だなんて、考えたこともなかった
- 語源はどこから…絶対わからないです
- じゃんぼが、まさか髪の毛や葬式だとは想像もつかない
文明開化と楽器が方言の起源!1位は「じゃんぼ」/「髪の毛」(青森など)、「葬式」(茨城、栃木など)!
「じゃんぼ」は通常「巨大」という意味で知られていますね。青森県などで「髪の毛」という意味で使われているのは、明治時代の散髪脱刀令がもとになっています。ちょんまげを切った髪型を「散切り頭」、さらにそこから坊主頭にしたものを「散切り坊主」といい、それが変化して方言の「じゃんぼ」になったという説が。そして茨城県などで「葬式」の意味で使われているのは、お坊さんが鳴らす楽器の音が「じゃんぼ」と聞こえたことが由来といわれています!
第2位:ほっこりする/疲れる、うんざりする(滋賀、福井など)(1,144票)
- 言われても絶対ん?ってなっちゃうね
- ほっこりする。心が温まるという意味で使っているのですが、滋賀や福井では、疲れる、うんざりするという意味なのですね。方言はおもしろい
- 変な言い方になるかしれないけど、『ほっこりする』という言葉をネガティブな意味で使っている地域があるのには驚かされましたね
- 癒やし系の言葉なのに、マイナスな意味合いなのね
意味が正反対に!2位は「ほっこりする」/「疲れる」、「うんざりする」(滋賀、福井など)!
「あたたかくて癒やされる」といった意味で使われる「ほっこりする」という言葉。しかし、滋賀県や福井県で、学生が「テストでほっこりした~」「体育でマラソンがあってほっこり」と言っていたら、ちょっと違和感を覚えますよね。実は滋賀県や福井県などではその正反対ともいえる、「疲れる」、「うんざりする」といった意味の方言として使われています!
第3位:しね/かたい(青森など)、嚙み切れない(秋田など)、しなさい(岡山など)(928票)
- 言われたら驚きそう
- 地方によってこんなにも違うなんてびっくり
- 標準語の人の前では勘弁してね
しねにぐラーメン食べてみたい!3位は「しね」/「かたい」(青森など)、「嚙み切れない」(秋田など)、「しなさい」(岡山など)!
街中で「しね」と聞くとドキッとしてしまいますね。しかし全く違う意味で方言として使っている地域もあります。例えば、青森県などではイカや肉などの嚙み切りにくい「かたい」ものに対して「しねじゃ(かたいなぁ)」といった使い方をします。似たような感じで秋田県などでは肉などが「嚙み切れない」という意味で使っていて、歯ごたえのある親鶏を使った「しね肉(にぐ)ラーメン」などもあります。さらに岡山県などでは「しなさい」という意味になり、「早(はよ)うしねえ」は「早くしなさい」という意味になるので注意が必要です!
第4位:こわい/濃い(長野など)、恥ずかしい(岐阜など)、だるい(北海道など)(684票)
4位は「こわい」/「濃い」(長野など)、「恥ずかしい」(岐阜など)、「だるい」(北海道など)!
- こちらでは、ご飯がこわい(かたい)ともいいます
- 私の所だと、疲れた、である
- 北海道民は『疲れた』の意味の方かな
- この方言はいろいろな意味があるのですね
「恐ろしい」という意味で使われる言葉「こわい」ですが、地域によっては全く意味が違ってきます。例えば、長野県で「字をこわく書いてください」と言われたら、字を「濃く」書いてくださいという意味。岐阜県などでは「恥ずかしい」や「心配な」や「面倒な」といった意味もあります。さらに北海道では「体がこわい」と言う場合、風邪などをひいたり、働いて体が「つらい」や「だるい」という意味になります!
第5位:えらい/つらい、だるい(愛知、長野、岐阜など)、とても(東海、関西など)、疲れた(関西など)(665票)
5位は「えらい」/「つらい」、「だるい」(愛知、長野、岐阜など)、「とても」(東海、関西など)、「疲れた」(関西など)!
- 色々な使い方があるね~
- むか~し昔、名古屋人の自分が関東の従兄弟にこれを言ったら驚かれた
- これはとても面白いですね
- 私も愛知県出身だからよくわかる!
「えらい」は一般的には「社会的な地位や身分が高い」といった意味で使われますが、愛知県、長野県、岐阜県などでは「つらい」や「だるい」といった意味に。また、東海地方や、関西地方などで「とても」という意味で使われ、さらに強調する「ど」をつけて、東海地方では「どえりゃあ」、関西地方では「どえらい」などと言ったります。さらに、関西地方などで「今日の仕事はえらかった」という風に、「疲れた」という意味でも使われています!
第6位:よして/仲間に入れて(大阪など)(628票)
6位は「よして」/「仲間に入れて」(大阪など)!
- 方言の意味と標準語の意味が逆!
- やめて、という意味にしか思えない
- 標準語と反対に感じる
「よして」は、標準語で「やめて」という意味で使われていますが、大阪府などでは「仲間に入れて」という意味の方言です。子どもたちが集団で遊んでいるところに、後から来た子どもが遊びに入れてもらいたい時に、「よーしーて!」と言います。ただし、方言が通じない子ども同士だと、「遊ぶのをやめる」という意味だと勘違いしてしまうことも!
第7位:にえた/青あざができた(和歌山など)(621票)
7位は「にえた」/「青あざができた」(和歌山など)!
- 想像もつかないほどわからなかった
- 煮物が煮えた?
- にえたって野菜やお肉などが煮えたって感じに使うのではないんですねぇ。青あざとかとても予想もつかないし驚きました
- 面白い方言ですね
「にえた」は標準語だと「水などの中に食物を入れ、火にかけて熱を通す」様子を意味しますが、和歌山県などの方言では「青あざができた」という意味になります。足に青あざができてしまった時は「足にえた!」といった使い方をしますが、方言を知らないと「足が煮える」ってどういうことなのかと驚いてしまいますね。青あざもやけども、どちらも氷のうなどで患部を冷やして処置するので、余計に勘違いを生みそうです!
第8位:もげる/音程が外れる(岡山など)(571票)
8位は「もげる」/「音程が外れる」(岡山など)!
- 周りに出身者がいるので、聞いた時に面白いと思った!
- どこが?と聞きそう
- カラオケなどに行っている時に『もげる』と言われたら、何がもげたのかと騒ぎになりそうです
- 初対面でこれ言われると怖いかも
「もげる」は通常、「ちぎれて落ちる」や「とれる」といった意味で使われますが、岡山県などでは「音程が外れる」という意味になります。歌っていて、音程をはずしてしまった時に「もげてしもーた!」などと言います。これを知っていれば、岡山県出身の人とカラオケに行った際、「もげた!」と言われても「何がとれちゃったの?」と驚かなくてすみますね!
第9位:まがる/邪魔になる(徳島など)、触る(愛媛など)(530票)
9位は「まがる」/「邪魔になる」(徳島など)、「触る」(愛媛など)!
- 全く予想外の意味
- 方言は面白い
- まがる、なのに曲がるじゃない…?
- 知らない意味の使い方
「まがる」は、徳島県などの方言では「邪魔になる」、さらに愛媛県などの方言では「触る」といった意味になります。愛媛県で看板に「めげるけんまがられん」とあったら、「壊れるのでさわってはダメ」という意味です。そして徳島県で車の通行中、工事中の道に「まがるけんどこらえてよ」という看板があったら、「邪魔ですが許してください」という意味です!
第10位:せこい/疲れる、つらい、苦しい(徳島など)(514票)
10位は「せこい」/「疲れる」、「つらい」、「苦しい」(徳島など)!
- せこいはケチという意味で使う
- せこいってズルするみたいな意味かと思ってた
- 普段と意味が違うので現地に行くときは注意ですね
- 初めて意味を知った時びっくりした
「ケチ」といった意味で使われる言葉「せこい」ですが、徳島県の方言では、「疲れる」、「つらい」、「苦しい」などの意味で使われます。「今日の仕事はせこかった(今日の仕事は疲れた)」「鼻がつまってせこい(鼻がつまって苦しい)」「せこかったら筋トレやめとき(つらかったら筋トレをやめておきなさい)」といった使い方をします!
地域によって意味が違う面白い方言ランキングベスト10
以上、全年代の男女(性別回答しないを含む)9,649名が選んだ<地域によって意味が違う面白い方言ランキング>でした。標準語とは意味が違うだけでなく、同じ言葉でも地域によってさまざまに意味が変化して使われているのが興味深いですね。
有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)9,649名
調査日:2024年10月31日