子供の頃から読み聞かされてきた昔話。
懐かしいなあ~と本屋で絵本コーナーに近づくと「さるかに合戦」が「さるかにばなし」に変更されていました。しかも表紙もなんだか仲よさげ…?
本来「さるかに合戦」の結末といえば「サルがカニの子供に敵討ちされて殺される」復讐劇ですが、なんと「さるかにばなし」では「反省したサルとカニは仲良く暮らしました」という平和なハッピーエンドに改変されていたのです。
TVのバラエティ番組などでも、教育上問題とされる過激演出が年々減らされていますが、絵本界でもその傾向は強いようで…「さるかに合戦」のほかにも、残忍なシーンはどんどん消えていっているのだそう。(もちろん昔ながらの「さるかに合戦」絵本も売ってますけどね)
そこで今回は、最近の絵本では描かれなくなってきた「本当は残忍な日本の昔話ランキング」。
小さい頃は普通に読んでいたけれど、
よくよく考えると残忍・不憫……そんな痛々しいイメージを持たれたおとぎ話とは?
第5位:浦島太郎
「カメを助けたのに、なぜおじいさんにさせられたの」
「恩返しと騙して数百年も経過した世界に放りだすのはあまりにひどい」
「誰一人知っている者がいなくなり、死を選択することになる」
5位はおなじみ「浦島太郎」!
カメを助けた優しき青年が、なぜか最終的におじいさんにされてしまうという不条理さ。
「恩を仇で返すなんてひどい」「一瞬にして人生が終わる」など、みなさん揃って太郎に同情的…。
そんな不運な主人公ですが、
室町時代から江戸初期にかけて作られた「御伽草子」バージョンでは玉手箱を開けてしまった浦島太郎は最終的に鶴に変身し、助けた亀と一緒に夫婦の神となる、めでたしめでたしのハッピーエンド。これはこれでファンタジックな展開です。