今回はウェブアンケートにて総勢9,611名に調査した<岡山弁!意味が難しい「岡山の方言」ランキング【動物編】>を発表します。
お祭りや神社もある絶滅危惧種の「はんざき」って?お寺の名前が付いた虫「ハットウジ」とは?可愛い名前の「はみ」には毒がある?中には、岡山県民でも地域や年齢によってはあまり耳にすることがない珍しい方言も。気になる方はさっそくランキングをチェック!
TOP10
- 1位いらさんきち(毒を持つケムシ) (1,357票)
- 2位ごんご(河童) (974票)
- 3位ひいご(ツバメ) (968票)
- 4位トーチカ(ザリガニ) (938票)
- 5位ハットウジ(カメムシ) (909票)
- 6位はみ(マムシ) (779票)
- 7位はんざき(オオサンショウウオ) (732票)
- 8位夏バネ(スズキ) (719票)
- 9位チコベカ(ミミイカ) (684票)
- 10位ベラタ(アナゴの稚魚) (599票)
ランキングの集計方法
調査方法:株式会社CMサイトがインターネットリサーチした<岡山弁!意味が難しい「岡山の方言」ランキング【動物編】>のアンケート結果を集計。
※有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)9,611名/調査日:2025年1月26日
第1位:いらさんきち(毒を持つケムシ)(1,357票)
- 虫どころか、なんだかわからない
- 人の名前っぽくなってる!
- 親世代が言っていた
- 初めて知りました!
人名ではありません!1位は「いらさんきち(毒を持つケムシ)」!
「いらさんきち」は岡山県の方言で「毒を持つケムシ」のこと。「いら」だけで「ケムシ」、「さんきち」だけで「イラガの幼虫」を意味することも。ちなみにイラガの幼虫は毒の棘を持っています。余談ですが、岡山弁で人に対して「あいつはいらじゃのう(あいつはせっかちだなあ)」など、「いら」を使う場合は「ケムシ」ではなく「せっかち」の意味になります!
第2位:ごんご(河童)(974票)
- 河童がごんご?
- 実在しない生き物なのに方言がある!?
- 河童いるの?是非見せてほしい
- 全く想像がつかない
13万人来場のお祭りも!2位は「ごんご(河童)」!
「河童」を意味する岡山県の方言「ごんご」。昔、岡山県津山市に流れる川・吉井川に「ごんご」が棲んでいて、川で泳ぐ人を引き込むいたずらをした、などいわれがあります。今では「津山納涼ごんごまつり」と題されたお祭りがあり、2024年には13万もの人が来場しました。「ごんご」になりきって踊る「ごんごおどり」には約2000人が参加するなど、郷土愛、「ごんご」愛が感じられるお祭りになっています!
第3位:ひいご(ツバメ)(968票)
- まさか鳥だとは思わない
- お馴染みの鳥なのに全然呼び方が違うんだ~
- つばめの呼び方に方言があるのを初めて知った
- 面白い方言ですね
福を呼ぶ鳥!3位は「ひいご(ツバメ)」!
「ひいご」は岡山県の方言で「ツバメ」のこと。春になると飛来する「ひいご」は、他の地域と同様に岡山県でも、作物への害虫を食べてくれることから益鳥として愛されてきました。また、家に「ひいご」が巣をつくると縁起が良く、店に巣をつくると商売繁盛になるとして喜ばれてもきました。近年、都市化に伴って巣の設置が少なくなってきたという調べもありますが、「ひいご」という方言と共に、「ひいご」を大切にする気持ちは残っていってほしいですね!
第4位:トーチカ(ザリガニ)(938票)
4位は「トーチカ(ザリガニ)」!
- 外国語みたいです
- かわいらしい名前
- 何で…トーチカ?
- 私は広島生まれですが知りませんでした
外国語のような響きのある「トーチカ」。それもそのはず、元々はロシア語の「точка」です。意味は「点」なのでザリガニとは関係がなさそうに思えますね。それではなぜ岡山県で「ザリガニ」の方言になったのかというと、軍事用語では「точка」は「コンクリートなどで作った防御用陣地」を意味し、田んぼの畔に穴を開けて隠れるザリガニの生態から連想されたようです。方言の元が外国語なのは面白いですね!
第5位:ハットウジ(カメムシ)(909票)
5位は「ハットウジ(カメムシ)」!
- 帽子かと思った
- カメムシって呼ばないの?
- 岡山は地元の鳥取とお隣であるため大抵は意味が分かるけど、カメムシを『ハットウジ』と呼ぶのは知りませんでした
「カメムシ」のことを岡山県の方言では「ハットウジ」といいます。実際に岡山県備前市にあるお寺・八塔寺がその由来といわれています。理由としては、托鉢にきたお坊さんが長く風呂に入っておらず体臭がしたため、またはお坊さんが売っていた薬の臭いが強かったためなど諸説あるようです。「ハットウジ」の語源がお寺だなんて、歴史を感じますね!
第6位:はみ(マムシ)(779票)
6位は「はみ(マムシ)」!
- 初耳ではチンプンカンプン
- マムシとは思わない
- これはわからない
「はみ」は岡山県の方言では毒蛇の「マムシ」のこと。大きく口を開けて獲物をまる飲みで食べる様子が印象深いことから、「食べる」の古語である「食み(はみ)」が由来という説も。通常、恐ろしいものに対してのあだ名としても使われる「マムシ」ですが、方言の「はみ」だとずいぶんと可愛らしい印象になってしまいますね!
第7位:はんざき(オオサンショウウオ)(732票)
7位は「はんざき(オオサンショウウオ)」!
- なんか、人の名前みたい。
- 初めて知りました
- 湯原温泉に施設があって、はんざきがいるよ
「はんざき」は岡山県の方言で「オオサンショウウオ」のこと。大きな口を開けた様子が半分に裂けたように見えるからという説も。岡山県真庭市には「はんざきセンター」という愛称の「真庭市オオサンショウウオ保護センター」や、「はんざき」を祀った「はんざき大明神」があります。同じく真庭市にある湯原温泉では、毎年8月にはんざきねぶたなどが見られる「はんざき祭り」も開催されています!
第8位:夏バネ(スズキ)(719票)
8位は「夏バネ(スズキ)」!
- 魚の呼び名とも思えない
- 言葉の響きが虫を想像させる
- 岡山県以外の人は夏バテと勘違いする
- ひと昔前の言葉じゃないですか?今は言わないかも
「スズキ」は、岡山県の方言で「夏バネ」といいます。成長するにつれて名前が変わる出世魚である「スズキ」。「スズキ」になるまでの成長過程で岡山では「セイゴ」→「ハネ」→「スズキ」と呼び名が変わります。鮮度の良い魚をそぎ切りにし氷水などで洗って身を引き締め、食感を良くして臭みもとる調理法を「洗い」といいますが、ひと昔前には、暑い「夏」に「ハネ」の洗いは大人気だったのだとか。方言が「夏バネ」になった理由が分かった気がしますね!
第9位:チコベカ(ミミイカ)(684票)
9位は「チコベカ(ミミイカ)」!
- さっぱりわからんのだ
- べか…牛かと思いました
- 県民だけど聞いたことがない…
丸いヒレが耳のように見え、手のひらに乗るくらいの大きさのイカ「ミミイカ」。岡山県の方言では「チコベカ」といいます。「チコ」や「チコベイカ」と呼ばれることも。この方言は岡山県民でも知らないという方がたくさんいらっしゃいます。理由はその希少性。スーパーなどへの流通が少ないので、もし見かけたらぜひ買って煮つけなどで召し上がってみてください。体は小さくても味は抜群です!
第10位:ベラタ(アナゴの稚魚)(599票)
10位は「ベラタ(アナゴの稚魚)」!
- 英語みたい
- ベランダ、と思うかも
- 岡山出身の方も『ノレソレ』と呼んでいたので意外です
「ベラタ」は岡山県の方言で「アナゴの稚魚」のこと。全国的には高知県の方言「ノレソレ」の方が知られていますね。5cmほどの長さで平べったく透明なので、見た目がまるで葛切りのようです。1~3月頃に獲れ、主に生のままポン酢しょうゆや酢味噌で食べます。漁獲量が少なく、貴重な春の味覚でもあります。新鮮なベラタ、一度味わってみたいですね!
岡山弁!意味が難しい「岡山の方言」ランキング【動物編】ベスト10
以上、全年代の男女(性別回答しないを含む)9,611名が選んだ<岡山弁!意味が難しい「岡山の方言」ランキング【動物編】>でした。
有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)9,611名
調査日:2025年1月26日