今回はウェブアンケートにて総勢8,651名に調査した<三河弁!意味が難しい「愛知の方言」ランキングPart2>を発表します。愛知県の方言といっても、地域や年代によって使い方は様々。大まかに分けると、主に西部で使われる名古屋弁と、東部で使われる三河弁の2つになります。今回はそのうちの三河弁をご紹介。子どもが遊ぶ「かっちん玉」って?「らんごくない部屋」ってどんな部屋?「砂糖の量はめっそで」ってどういう意味?気になる方はさっそくランキングをチェック!
TOP10
- 1位おうじょうこく(苦労する) (942票)
- 2位つんどる(混む) (888票)
- 3位めっそ(目分量) (824票)
- 4位さばくる(探す) (732票)
- 5位ふちゃる(捨てる) (614票)
- 6位あんき(気楽) (589票)
- 7位~さら(~ごと) (569票)
- 8位らんごく(乱雑) (524票)
- 9位かっちん玉(ビー玉) (510票)
- 10位あーへん(無い) (492票)
ランキングの集計方法
調査方法:株式会社CMサイトがインターネットリサーチした<三河弁!意味が難しい「愛知の方言」ランキングPart2>のアンケート結果を集計。
※有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)8,651名/調査日:2025年4月6日
第1位:おうじょうこく(苦労する)(942票)
- 極楽往生かと思った
- ムムムーーーーン!難しい!
- 全然わからない言葉
漢字で書くと意味を覚えやすい!1位は「おうじょうこく(苦労する)」!
三河弁で「おうじょうこく」というのは「苦労する」や「困り果てる」という意味。漢字で書くと「往生こく」になります。「大変だった~」と言いたい時は三河弁では「おうじょうこいた~」に。「亡くなる」という意味の「往生」と何かを「する」を言い換えた「こく」が合わさった言葉だと考えると、「苦労する」という言葉の意味もより実感を伴って感じられますね!
第2位:つんどる(混む)(888票)
- 詰んでる(終わってる)の意味だと思ってしまう
- 混み合う=詰め込む、みたいな表現なのかな?聞いたことない言葉
- 本を積む、の意味かと
- 違う意味に受け取れるよね
“積んどる”ではありません!2位は「つんどる(混む)」!
三河弁で「つんどる」は「混む」という意味。「連なっている」という意味で使うこともあります。将棋で王将の逃げ場がなくなる「詰む」を思い出すと、「今日は道がつんどる(今日は道が混んでいる)」と言われた場合、「行きたい場所へ行けないのかな?」と似たニュアンスで捉えられるかもしれません。他にも「駅前で車がつんどる(駅前で車が連なっている)」といった使い方をします!
第3位:めっそ(目分量)(824票)
- めっちゃかと思った
- 隣県なので、聞いていたものが多いですが、これだけ知らなかった
- 覚えておこうかな
- めっそ、はなっそ
じつは使いやすい方言!3位は「めっそ(目分量)」!
三河弁で「めっそ」というのは「目分量」のこと。「めっそー」とも言います。「滅相もない」の「滅相」や関西弁で「とても」を意味する「めっさ」とは発音が近いものの、意味は全然違いますね。「だいたい」や「おおよそ」といった意味で使われることも。「醤油はめっそで入れて」や「めっそでやってええよ」といった使い方をします!
第4位:さばくる(探す)(732票)
4位は「さばくる(探す)」!
- 鯖が来るみたいで面白い
- 魚などを捌くと思った
- 面白い方言です
三河弁で「探す」は「さばくる」と言います。ただし、ただの「探す」ではなく、探しているときに「周りを散らかしながら探す」という意味合いもこの方言には含まれているので、使う時には注意が必要です。他にも「漁る」という意味も。若年層では方言が使われなくなっている傾向がありますが、この「さばくる」は年齢の高い層だけでなく若い層にも幅広く使われています!
第5位:ふちゃる(捨てる)(614票)
5位は「ふちゃる(捨てる)」!
- 愛知県の方言とひとくちに言っても、尾張と三河で少々違う。名古屋では捨てることを『ほかる』と言う
- 言葉の意味が聞いただけではわからない
- 想像し難い
三河弁で「ふちゃる」は「捨てる」という意味。「ゴミをふちゃる」という風に使います。方言の由来は、源氏物語にも使われている、投げ捨てるという意味の言葉「打(う)ち遣(や)る」から来ているという説も。語感が「捨てる」よりも優しく感じられるので、必要なものを「ふちゃっちゃった!(すてちゃった!)」と言われても許せそうな気もする?!
第6位:あんき(気楽)(589票)
6位は「あんき(気楽)」!
- 暗い気分と思った
- 気楽に暗記??
- 言われてもわからないです~
- 方言から意味がまったく想像つかない
「家であんきにしとる」と言われたら、方言を知らないと、何かの暗記をしているのかと思ってしまいますね。三河弁では「気楽」や「安心」なことを「あんき」と言います。漢字で書くと「安気」。神奈川県や岡山県、愛媛県などでも使われています。何かと世知辛い昨今ですが、「あんきな暮らし」を送っていきたいものですね!
第7位:~さら(~ごと)(569票)
7位は「~さら(~ごと)」!
- 皿に聞こえる
- 言われたら皿を持ってきちゃう
- じっくり考えれば分かる気もする
三河弁で「~さら」というのは「~ごと」の意味になります。「りんごをかわさら食う(りんごを皮ごと食べる)」といった使い方をします。標準語での「皿ごと」は方言で「皿さら」に、「それごとちょうだい」は「それさらちょうだい」と言います。そして「袋ごと持ってきて」は「袋さら持ってきて」に。「~さら」が方言だと知らないと、袋を持っていくのかお皿を持っていくのか迷ってしまいそうです!
第8位:らんごく(乱雑)(524票)
8位は「らんごく(乱雑)」!
- 何柱さんですか?(それは煉獄)
- かっこいい!
- 愛知にずっと住んでいますが…聞いた事ありません
三河弁では「乱雑」を「らんごく」と言います。静岡県や長野県の一部でも使われています。ちなみに「散らかっている」と言う時には「らんごくない」または「らんごかない」に。散らかっている部屋は「らんごくない部屋」と言います。「乱国」という漢字を連想する方もいらっしゃいますが、乱れている様子を意味する「らっぴらんごく」という言葉がこの方言の由来になった説も!
第9位:かっちん玉(ビー玉)(510票)
9位は「かっちん玉(ビー玉)」!
- これ僕はベーゴマのイメージ
- どうゆう意味でビー玉がかっちん玉になったのか気になる
- ビーと言ったほうが早いと思うけど
三河弁で「かっちん玉」とは「ビー玉」や「ビー玉同士をぶつける遊び」のこと。こちらは三河だけでなく名古屋などでも使われている方言です。ビー玉同士をぶつけたときに出る音が方言のもとになったようです。ビー玉遊びをする子どもをあまり見かけなくなっていますが、「かっちん玉」という方言も、その遊びも無くならないでほしいですね。ちなみに名古屋市の六所神社で行われる「カッチン玉祭」の「カッチン玉」は、「ビー玉」ではなくへその緒を模した色鮮やかな飴のこと。安産・生育などにご利益があるとされています!
第10位:あーへん(無い)(492票)
10位は「あーへん(無い)」!
- 関西ではいーへん(いない)とはいうが、あーへんは分からないわ~
- 説明が無かったら何のことだか分からない
- ら…抜き?
三河弁で「無い」は「あーへん」と言います。響きから、外国語のようにも聞こえますね。「ノートがあーへん(ノートがない)」や、あるかどうかの問いかけに「あーへん」と答えるなどの使い方があります。標準語の「無い」よりも三河弁の「あーへん」はやさしい響きがするのがいいですね。食べる予定だった料理のお皿が空になっていた時、「無い」と言われるよりも「あーへん」と言われたほうが、なんとなく残念な気持ちも和らぐような気がします!
三河弁!意味が難しい「愛知の方言」ランキングPart2ベスト10
以上、全年代の男女(性別回答しないを含む)8,651名が選んだ<三河弁!意味が難しい「愛知の方言」ランキングPart2>でした。
有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)8,651名
調査日:2025年4月6日